【大学の授業まとめ】上場することのメリット、デメリット

このシリーズでは、経済学部で受けた授業をまとめたものをお届けします。もちろん自分の勉強のためではありますが、「大学の授業ってどんなことやるんだろう」と疑問をお持ちの方や、「ちょっとした教養を身に着けたい」という方におすすめです。

 

今回のテーマは「上場することのメリット、デメリット」です。

 

まず上場することとは、どういうことか知っていますか。上場するとは、証券取引所で自社の株式を投資家が自由に売買できるようにすることです。簡単に言うと、皆さんが証券取引所のサイトから株を売ったり買ったりできるようにするということです。それをしないと企業の株式は譲渡制限があるので、自由に売買ができません。では、上場とはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。

 

メリットとして4つ挙げてみます。

①企業の信用力up(それに伴う優秀な人材募集力up、知名度upなど)

上場するためには、証券取引所からの審査、監査法人からの審査を通らねばなりません。そのため、社長が会社を私物化している企業や財務面で借金を抱えすぎている企業は上場できません。なので、簡単に倒産したりしにくい会社であるというような好印象を持たれやすくなるのです。

②資金力up

上場すると株式が自由に売買されますので、株式を発行して株主から資本をもらうという資金調達がしやすくなります。また、上にある信用力upに伴い、融資されやすくなるため、その両面から資金を集めやすくなります。

③管理体制が強化される

先に述べたように、上場するにはいろいろと審査を通る必要があるため、資金の流れを明確にしたり、社員の労働時間の管理などを強化する必要があります。つまり、経営者の独断での経営や過労などの問題が防ぎやすくなります。

④創業者のメリット

上場する前からその会社の株式を持っていた人は、上場して株式を売りに出すと大きく儲けられる可能性があります。

 

では、デメリットを考えてみましょう。

①コストが増える(非効率化)

上のメリットで書きましたが、管理体制を強化すると、その反面、確認が増えたり、手順が増えたりします。例えば、昔は経営者が素早く決断を下していたものが、会議で決めるようになったため、決断が遅くなってしまうことやいちいち作業の報告の紙を送らなければならなくなったなどが考えられます。

②支配される可能性がある

株式が自由に売買されるということは、大金持ちの人に50%以上出資されたら、会社の経営権を奪われてしまうわけです。なので、経営者が描く会社の未来と株主の描く未来が違うと経営者は思うような経営ができなくなる可能性があります。

③責任が増える

上場するということが、投資家たちに広く売買するよう株式を発行するため、投資額が大きくなるため、その分責任が重くなります。だから、上場していない時よりもミスをしにくくなるため、保守的な経営にならざるを得なくなります。

 

以上が上場することのメリット、デメリットです。皆さんは上場したほうがいいと思うのかしない方がいいと思うのかどっち派ですか。僕は経営者がとても才能のある人だったり、その会社が上場しなくても有名であるなら特に上場する必要ないかなって思います。窮屈そうですし、有名なら信用力upのメリットが一つ消えてしまいますし。